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何度も映像化されている文学作品はいろいろありますが、嵐が丘はその中のひとつ。
エミリー・ブロンテが生涯で唯一残した長編小説である「嵐が丘」は、どの小説とも違う異彩を放っています。
今回はそんな「嵐が丘」を原作とした映像作品を観比べて、各作品の特徴や原作との違いなどをまとめました!
「嵐が丘」原作小説の感想はこちら↓
「嵐が丘」映像作品の比較
嵐が丘(1939)
| 原題 | Wuthering Heights |
| 監督 | ウィリアム・ワイラー |
| キャスト | マール・オベロン、ローレンス・オリヴィエ、デヴィッド・ニーヴン |
| 公開年 | 1939年 |
| 上映時間 | 103分 |
1939年に公開された映画です。白黒映画となっています。
上映時間103分で、割とサラッと観れるような作品となっています。原作すべてを映像化はできないので、キャサリンとヒースクリフのところだけ取り出し、キャサリンの子供以降の話は無いです。
物語は、みんなが理解しやすい恋の話にしてあります。運命のいたずらが愛する二人を引き裂いてしまった・・・って感じにしてあります。BGMも優雅な感じで、原作にはない舞踏会のシーンなども入っているので、観てて楽しく切なくもある、いわゆる「大衆受け」を狙った作品になっています。
ローレンス・オリヴィエのヒースクリフは、ちょっと甘いマスク過ぎるかもな、と個人的には思いました。上品そうな顔立ちをしているので、カッコイイですがヒースクリフ役はちょっと違うかも。
ワザリング・ハイツ 嵐が丘
| 原題 | Wuthering Heights |
| 監督 | アンドレア・アーノルド |
| キャスト | ジェームズ・ハウソン、カヤ・スコデラーリオ、ソロモン・グレイヴ、シャノン・ビアー |
| 公開年 | 2011年 |
| 上映時間 | 129分 |
こちらは2011年公開の映画。ヒースクリフ視点で物語が描かれています。1.37:1という、正方形に近い画面アスペクト比の映像となっています。
こちらは幼い頃のヒースクリフとキャサリンが、長く丁寧に描かれています。自然の撮影にも重点が置かれていて、とても美しく撮られています。手持ちカメラで撮ったようなブレる画面で風の強さや自然の厳しさも表現されています。
登場人物たちが訛っていて、とても田舎っぽさを感じます。BGMもほとんどなく静かで、ヒーリング効果を感じました。逆に言うと、原作が持つ狂ったような雰囲気はあまりないです。
ヒースクリフ役に黒人のジェームズ・ハウソンが起用されているというのが他作品との大きな違いでしょうか?原作を読んでもヒースクリフは白人ではないような気がするので、これは正しいキャスティングだと思います(ただ個人的にはヒースクリフは黒人でもなく、中東系の人だと思っています)。
※犬、ウサギ、その他家畜いろいろが被害を受ける描写ありです。苦手な人はご注意ください。特に犬のシーンはリアルで、観ていて不安に思いましたが、エンドロールに「いかなる動物も傷つけていません」のクレジットがあったので、大丈夫だと信じます。
嵐が丘(2026)
| 原題 | “Wuthering Heights” |
| 監督 | エメラルド・フェネル |
| キャスト | マーゴット・ロビー、ジェイコブ・エロルディ、ホン・チャウ |
| 公開年 | 2026年 |
| 上映時間 | 136分 |
こちらは2026年公開の映画。こちらもキャサリンの子供以降の話はカットしてあります。
こちらはかなりモダンな作りとなっています。挿入歌が映画の途中で入ることもあり、なんだかおしゃれな若い女性をターゲットとしたような映画に思えました。
原作にかなり「官能」という調味料を混ぜた作品になってました。原作が持つ狂気を官能にシフトさせて表現したのでしょうか?人と観る時はご注意を!
かなりおしゃれな衣装や建物の内装が見られます。赤色が印象的で、観ていて楽しいです。時代考証的に言うとアウトなんでしょうが、監督のエメラルド・フェネルも「原作を忠実に再現したものではない」といった旨のことを言っているようなので、あくまでも「嵐が丘」から着想を受けた作品、ぐらいで観るといいのかもしれません。
ただ、マーゴット・ロビー演じるキャサリンはなかなか原作っぽかったんじゃないかなと思います!あの傲慢で無礼な感じ、ツンとした雰囲気はキャサリンっぽかったです。ジェイコブ・エロルディのヒースクリフも良かったと思います。上品な格好をしていても内面の禍々しさが醸し出されている感じなど、とってもヒースクリフらしかったです!
まとめ
小説史の中で異色の存在である「嵐が丘」。
あの特殊な物語を映画化するのに、どこをカットしてどこに重点を置いて魅せるか、様々な映画製作者たちが工夫を凝らして映画「嵐が丘」を作り上げてきました。
もし小説を読んで「嵐が丘」の世界にハマったら、それか映画を観て「嵐が丘」という作品が気になったら、ぜひとも他の「嵐が丘」も観てみてください!


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