アルベール・カミュを読んで

作家別感想

『異邦人』や『ペスト』などの作品で知られるカミュ。今回は彼の作品を読んだ感想を記していきます。

アルベール・カミュを読んで

異邦人

これは最初、完全に間違った心づもりで読み始めてしまったんですね^^;

新潮文庫の裏表紙に書かれていたあらすじを読んで、「ちょっと普通の人とは感覚の違うヤバい人、そういった『異邦人』が世の中にはいます。そんな奴が持つ違和感や気持ち悪さをご堪能あれ!」といった作品だと思ってたんですよ。

だから読んでって困ったんですね。ええ~私もムルソーと大して変わりないかも、と。特に変なサイコパス臭なんてしないし、私だって親の年齢答えられないかも・・・泣かないでいることだってできるかも・・・と。そこで作品の解説をちゃんと読んで、読み方が誤っていたことに気付きました。

(新潮文庫のあらすじ、ミスリードを招く可能性がありませんか?騙されたのは私だけですかね?笑)

改めてちゃんとした心づもりで読みました。読んだ感想は・・・うん、そうだな、世の中そういうとこあるよな、と思いました。

人間って、大多数がする反応と同じ反応をすることを世間に求めちゃいますよね。葬儀の時には悲しそうにしててほしいし、遅刻したら申し訳なさそうにしててほしいし、体調不良で長く休んだ後の初出勤ではあまり元気満々でいてほしくないんです。

そういうことはルール化されていませんが、生きていくうえで自然と身につける暗黙のルールであり、それがマナーとも呼ばれますよね。

ムルソーはそういった配慮を全くしない人なんですね。だから世間からすると理解できない人間「異邦人」になってしまう。マイノリティは恐れられ、排除されるのが世の常ですから、殺害事件そのものよりもそういったムルソーの性質によって、彼は死刑になってしまう。

決してハッピーエンドではないですが、生きづらさを感じている人にとっては共感や慰め、生きるヒントを得られる可能性があります。そしてどなたにとっても、理解できない人を、それだけの理由で貶めていないか顧みるきっかけとなりますので、ぜひ『異邦人』を読んでみてください。

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